「節制」TEMPERANCE ゾンビタロットアドヴェントカレンダー
混ざり合い共存する
ゾンビと人間の血液をバランスよく組み合わせることで、ゾンビウィルスに対抗するワクチンが生まれる、というカード。
死のカードでは生と死の入れ替わりが描かれました。
赤い人間の細胞が、青いゾンビの細胞に浸食されます。
生が踏み出すとき死は引っ込み、死が前に来ると生は後ろへ下がる。
節制ではそれらが混ざり合い、共存します。
赤か青か、ではなく、赤と青が混ざって紫に。
生と死が同時に存在している状態です。
ここではお互いのバランス感覚が重要になります。
どちらかが勝っていると偏りが生じてしまう。
同程度の力で拮抗するから、両者が混ざり合っているのです。
対面し、上も下もない。
力が抜け偏見もないので相手と混ざることができる。
「正義」は分割、「節制」はグラデーション
正義のカードもバランスを取ろうとする働きがありましたが、より緊張感がありました。
中心点で切り分け、二つのものの分離によって両者を均等にしようとするためです。
節制ではもっと自然体に両者が馴染みます。
グラデーションのようにどこからがどちら側なのかはっきりとは指し示せないのです。
必要なものを必要な分だけ
注射器は重要なエッセンスをピンポイントで注入する道具です。
雑菌などは注意深く避けられ、必要な内容を、必要な分量だけ。
余計なもの、無駄なものが取り除かれた状態を現しています。